瓦が落ちる理由

瓦は劣化してくるとめくれたり落ちたりします。劣化してきたら何の前触れもなく、ふとした瞬間に落ちるわけではありません。ちゃんと落ちる理由があります。落ちる理由を知るために瓦屋根の構造を見ていきましょう♪

杉皮・・・・・・・・・・・・屋土・・・・・・・・・・・・瓦

瓦屋根の構造
(土葺き)

地方によって環境も変わるので様々な屋根の工法がありますが、三重県を含む東海地方では土葺き工法という土を使用した屋根です。上の写真は左にいくにつれ''下側''になります。一番上に瓦がおり、瓦をめくると屋根土、屋根土をめくると杉皮になります。

土の役目

1つ目の役割が接着剤です。土葺きの場合、釘等を使用せず、土を接着剤として固定しております。2つ目の役割が防水です。瓦屋根は完全には密閉されておらず、瓦の隙間から雨水が侵入します。
なのに雨漏りが起きないのは土が雨水を吸ってくれるからです。吸った水も晴れた日に乾き、また雨の日に吸ってくれる、ということです。3つ目の役割は防火です。火災が発生した場合に、火が広がらず隣家に火が燃え移らないようにしてくれます。

瓦が落ちる理由

土の役目の2つ目、防水ですが土もずっとそのままというわけではありません。大雨や台風で少しずつ減少していきます。土が減るという事は接着剤が減るということです。接着剤が減った状態で強風が吹いた場合、瓦が飛んでしまうおそれがあるということです。これが瓦がめくれたり落ちる理由になります。

地震のとき、瓦は落ちた方が良い!?

実は大きな地震の場合、瓦は落ちるのが正解なんです。
多くの人が「瓦が落ちてきたら人に当たるかもしれない、危ない」とお考えになられると思います。土葺き工法の場合、土と瓦で相当な重量のものが家の上に乗っていることになります。そして地震のとき、建物が高ければ高いほど、屋根が重ければ重いほど揺れ幅も大きくなります。大きく揺れ続けた結果、家全体の倒壊のおそれもあります。家を守るために重いものは落とした方が良いという人の知恵です。
家全体を修理するのと、屋根だけを修理するのとでは費用や手間も全然違いますよね。

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